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2007年 05月 05日
特待生問題で大きく揺れる高校野球だが、中には、スポーツ推薦と野球留学と特待生を混同している人も多い。この3つは似ているようで非なるものだ。
スポーツ推薦とは、スポーツの成績をもって推薦入学できるもので、採用している高校は多い。現在はスポーツや高校に限らず、国立大学でも推薦入試の枠を広げるなど、入試一本槍という学校は減りつつある。高校野球でももちろん認められているが、実技を入試の代わりにするのは禁止されている。 野球留学とは、本来は進学できない地域の学校に、野球のために進学することで、公立私立をとわず昔から存在する。本来は、名門高校で野球をするために自らの意思で進学するもので、勧誘や特待生とは別のものであった。 また、私立高校にはもともと“学区”という概念がないため、どこからを“留学”とするかは難しい。地域的な問題もある。いくら他県とはいえ、神奈川県の北部から東京の学校に進学することはごく普通のことで、彼らに“留学”といったら、親子ともに腰を抜かすに違いない。 さらに、出身中学だけを見て“留学”と決めつける人も多いが、父親が転勤族の場合、中学と高校で県が違うことは当然で、これを非難するのは見当違いもはなはだしいことになる。 最後に、今問題になっている特待生とは、金銭的な授与があるもの。一般の奨学金は問題ないが、「野球」を理由に金銭的な授与を受けるのは、“アマ規定”に違反するため、禁止されている。 この問題を論じる人は、最低この3つの違いは把握した上で議論してほしい。
by office_morioka
| 2007-05-05 00:00
| 高校野球
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